賃貸回線研究所
Published on

備え付けのLANポートの見かた

Authors
coverimage

「インターネット無料」を謳う賃貸物件の部屋に取り付けられているLANポートや光コンセントといったコネクタ類について解説します。

多くの場合、LANポートや光コンセントの種類を見るだけで、ある程度回線の種類や制限事項を推察することが可能です。

光コンセント

coverimage

光コンセントは上記のような縦長のコネクタである場合がほとんどです。

光コンセントが取り付けられている場合は基本的には以下のようなメリットやデメリットが存在します。

項目
回線の種類光回線(FTTH)
回線事業者NTTフレッツ光、OCN光など
メリット
  • 建物内の配線も光回線方式であることが確定します
  • グローバルIP付与が付与されるサービス(ポート開放可能)であることが多いです
デメリット
  • 混雑しやすいNTTフレッツ光系の回線であることがほぼ確定します
  • モデム(多くは貸し出されます)およびルーターを用意する必要があります
補足光コンセントが導入されている場合、「インターネット無料」ではない場合は、基本的に工事不要で任意のプロバイダーと契約してマンションタイプの光回線を利用することが出来るため、「アタリ」と言えるでしょう。

LANコネクタ

coverimage

LANコネクタ方式は上記のようなコンセントやWiFiルーター内蔵の差込口である場合が多いです。

「マルチメディアコンセント」などと呼称されている場合もあるようです。

項目
回線の種類光回線(FTTH)
回線事業者基本的には賃貸回線ランキング(ティア) で紹介されている事業者のいずれか
メリット
  • 基本的に建物内の配線も光回線方式であることが確定します
  • 有線のLANポート搭載のパソコンとLANケーブルがあればすぐに利用できます。
  • WiFiルーターが内蔵の場合があります。
デメリット
  • ほとんどの場合プライベートIPが付与されるサービス(基本的にポート開放不可)です
  • WiFiルーターが内蔵されていても、性能が低い場合があります
補足2023年現在「インターネット無料」を謳う賃貸物件の部屋に取り付けられている設備としてはこちらが一番多いように思います。WiFiルーターが内蔵されている場合、その性能はおまけ程度に考えておいた方が良いでしょう。

モジュラープラグ

coverimage

モジュラープラグ(電話線ポート)方式は上記のような差込口です。

この方式については比較的古い物件(概ね築20年以上)に多いように思います。

項目
回線の種類建物内はメタル線(最大100Mbps程度)、建物外は光回線(FTTH)
回線事業者基本的には賃貸回線ランキング(ティア) で紹介されている事業者のいずれか
メリットなし
デメリット
  • メタル線はノイズの影響を受けやすく、規格上の理論値も最大100Mbpsです
  • ほとんどの場合プライベートIPが付与されるサービス(基本的にポート開放不可)です
  • モデム(多くは貸し出されます)およびルーターを用意する必要があります
補足モジュラープラグ(電話線ポート)方式の場合、ほぼADSLと大差ない速度しか出ないことが懸念されます。ゲームや動画のヘビーユースどころか、日常的な利用ですら速度にストレスを感じることでしょう。

同軸ポート

coverimage

同軸ポート(テレビプラグ)方式は上記のような差込口です。

この方式についてはJCOMなどのケーブルテレビ事業者が提供するインターネットサービスでも利用されます。

項目
回線の種類建物内はメタル線(最大100Mbps~1Gbps程度)、建物外は光回線(FTTH)であることが多いようです
回線事業者JCOMなどのケーブルテレビ事業者
メリットなし
デメリット
  • 同軸ポート(テレビプラグ)はメタル線であるためノイズの影響を受けやすく、特に上り(アップロード)速度が低速であることが多いです。
  • ほとんどの場合プライベートIPが付与されるサービス(基本的にポート開放不可)です
  • モデム(多くは貸し出されます)およびルーター(JCOMの場合は貸与もされるようです)を用意する必要があります
補足同軸ポート(テレビプラグ)方式の場合、ほぼADSLと大差ない速度しか出ないことが懸念されます。ゲームや動画のヘビーユースどころか、日常的な利用ですら速度にストレスを感じることでしょう。 ただし管理人が調査した範囲内では、「インターネット無料」の賃貸物件でこちらのサービスが利用されていることは殆どなく、レアケースと言えます。